自己肯定感と褒めること。GROWが子どもの経験にも目を向ける理由

ボールを使って体を動かす子どもを、大人がそばで見守る柔らかなイラスト

子どもがボールを転がし、狙っていた場所に届いた。「できたね!」と声をかける。そんな場面を思い浮かべると、一緒に喜びたくなります。では、思うようにいかなかったときは、何と言えばよいのでしょう。「自信を持ってほしいから、何か褒められるところを探そう」と考えることもあるかもしれません。

GROWでは、自己肯定感を「何でも褒めれば育つ」とは捉えていません。大人がどんな言葉をかけるかとともに、子ども自身が何をやってみて、何を感じたのか。その経験にも目を向けたいと考えています。

目次

喜びを伝えることと、褒める材料を探すこと

うれしい瞬間に「できたね」と伝えることを、控える必要はありません。大人も一緒に喜べる時間は、そのまま分かち合いたいものです。GROWが単純化したくないのは、「褒める回数を増やせば、それで十分」という考え方です。

例えば、子どもが何度かボールを転がしていた場面で、大人は最後に届いた一回を見て喜んでいる。でも本人は、その前の一回で転がし方を変えたことを話したいのかもしれません。同じ出来事でも、心に残っているところが同じとは限りません。

「上手だったよ」と伝えたあとに、子どもが話し始めたら、その続きを聞いてみる。すぐに次の褒め言葉を探さず、本人の話に耳を傾ける。こうした関わり方も、一つの選択肢です。これは特別な褒め方の決まりではなく、子どもの経験を知ろうとする見方です。

大人の評価だけで、その時間をまとめない

「今日はどうだった?」と聞いたとき、子どもが「できた」と答えることも、「難しかった」と答えることもあるでしょう。どちらの返事にも、その子が過ごした時間があります。大人が先に「今日はよくできた日」とまとめてしまわず、本人がどう受け止めているかも聞いてみたいところです。

例えば、大人には十分できているように見えても、子どもはもう少し違うやり方を試したかったのかもしれません。反対に、結果は思いどおりでなくても、「やってみたかったことができた」と感じているかもしれません。外から見えた結果だけで、その気持ちまで決めることはできません。

だからといって、毎回きちんと感想を聞き出す必要がある、という話でもありません。話したいことが出てきたら受け止める。言葉が出ないときに、大人の答えで埋め尽くさない。子どもが経験したことを、大人の採点だけに置き換えないようにしたいと考えています。

失敗も含めて、本人が取り組んだ経験を見る

GROWが大切にしたいのは、「やってみた」「できた」「失敗した」「また挑戦した」という本人の経験です。成功したところだけを切り取れば、そこへ至るまでに本人が取り組んだことは見えにくくなります。

例えば、「三回目にできた」という話があったら、結果を一緒に喜びながら、そこまでの話も聞けます。最初はどんなつもりでやったのか。次は同じようにやってみたのか。子どもが語りたいのは、最後の成功だけではないかもしれません。質問を順番に並べて答えさせるのではなく、話の中にある本人の工夫や思いに関心を向ける、という提案です。

一方で、うまくいかず悔しかったことを、急いで「でも、よかったね」と言い換えなくてもよいのではないでしょうか。悔しかったという本人の受け止めと、大人が見つけた良さは、別々にあってよいものです。褒めるために失敗をなかったことにせず、その日取り組んだこととして受け止めたいと思います。

「何と言うか」に加えて、「何を経験したか」へ

自己肯定感について考えると、声かけの正解を探したくなるかもしれません。ただ、GROWが大切にしているのは、いつでも同じ言葉で褒めることでも、褒めずに見守り続けることでもありません。目の前の子どもが取り組んだ経験にも、関心を向けることです。

一緒に喜びたいときには喜ぶ。本人が話したいことがあれば聞く。「何と褒めればいいだろう」と迷ったときには、「この子は何をやってみたのだろう」と考えてみる。そんなふうに、言葉と経験の両方を見ていきたいと思います。

GROWスポーツアカデミーは、上野芝・浅香山・阿倍野の3スクールでレッスンを行っています。スクールごとに実施コースが異なりますので、スクール・コースのご案内もご覧ください。

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